2010年4月16日金曜日

ベレン・マジャとオルガ・ペリセ

スペインに帰って翌日早速カハソル文化センターへ。
お目当てはベレン・マジャとオルガ・ペルセの「スイート(組曲)」
3月8日、先のヘレス・フェスティバルで
「バイレス・アレグレス・パラ・ペルソナス・トゥリステス」を上演、
好評だったこのコンビによるこちらの作品は別物ということだが
おそらくヘレスのフェスでの作品がベースになっているのだろう。

最初はベレンのグアヒーラ。

金色の衣装で長いスカーフのようなうす布のついたアバニコを使って踊る。
グアヒーラにアバニコはつきもの。
だが、このタイプのアバニコは以前やはりベレンの踊ったアルベニスの曲でみただけだ。
新体操のリボンのような、マントンのような、不思議な効果をだしてなかなか。
ヘスース・コルバチョの繊細な歌声もグアヒーラにふさわしい。
続いては花でいっぱいの帽子であらわれたバタ・デ・コーラのオルガによるベルディアーレス。
花帽子は民謡の、マラガの山間で歌われるベルディアーレス楽団のユニフォーム。
カスタネットをつかって踊られるそれは、かつての定番のベルディアーレスとは違い
よりエレガントでよりフラメンコだ。

無伴奏でのファンダンゴ・デ・ウエルバも、かつての定番ではもちろんなく、
やはりよりエレガントでよりフラメンコ。
かつてカンテ・グランデ、カンテ・チーコといういい方があったが、
フラメンコの大小は曲種にではなく、演者に、そのパフォーマンスーどう歌うか、踊るかーにある、
などという論を思い出す。はい。これは間違いなくバイレ・グランデです。
ハビエル・パティーノのギターソロに続いてはベレンのタンゴ。
タンゴというと、官能的なイサベル・バジョンやおきゃんなパストーラ・ガルバンのものが思い出されるが
ベレンのタンゴもグラシアがあって楽しく二重丸。通常とは反対にタンゴがティエントへと続く。
カンテソロのアレグリアスのあとベレンのソレア、そしてオルガのシギリージャ。
ヘレスのフェスティバルで新人賞を受賞したオルガ。
数年前にコルドバのコンクールで優勝し、またマルコ・フローレスらとの共演で実績をつんできた実力派。
小柄できゃしゃな彼女だけど舞台では大きくみえる。
テクニックもしっかりしているし、女性らしい優美さもある。いい舞踊手だ。
が、なぜだか私にはどこか物足りない。
これという彼女ならではのなにかを感じ取ることが難しかったのだ。
ってないものねだりなような気もするけど、踊りを通して伝わってくる彼女自身、というのが希薄、というか。
ベレンのような、個性をあまり感じさせてくれない。
テクニックがなければ表現できない。でも伝えたいなにかがなくては。
いや、彼女にもあるのだと思うのだけど、私には届かなかった、ってことだけかも。
もうちょっといろいろ観たい踊り手であります。
ベレンはよかったよ。やっぱ安心してみていられる。
自分のスタイルがあるし、風格のようなものもでてきたね。


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