2010年4月9日金曜日

日本のフラメンコ最前線5 magma vol.2

代々木上原の小さなホール、MUSICASAに
若手バイラオールが集合。
magma vol.2は矢野吉峰リサイタルと伊集院史郎/池上源太郎/末木三四郎、
同じ会場でふたつの公演を一日で観ることができるという面白い試み。

9日は18時からが矢野リサイタル。
鍵田真由美/佐藤浩希舞踊団で活躍中で、その実力は実証済みの矢野
今回もしっかりした技術できっちりみせてくれた。
おそらくレトラまできちんと決めて細部まできっちり構成された振り付けは佐藤浩希。

ゲストの松彩果とのオープニングはブレリア。
といっても、
ハレオ・エストレメーニョやレブリーハのロマンセ風ブレリア的な
ディエゴ・カラスコの「エア」的なブレリア。きれいにまとまっている。
続くカンティーニャはひたすらサパテアード。
カンティーニャ的なのびやかさやグラシアがもっとあってもよかったかな、とも思う。
パレハ2曲めはタンゴ。最初ソロで踊る松は鉄火肌フラメンカ。
匕首をつきつけてくるようなアグレッシブさ、テンペラメント。
身体がしっかりできているし、うまい踊り手。
そのままでも個性的だけど、欲をいえばコケティッシュさや色気がほしいかな。
そのまま曲調かわってカバーレス。パレハの踊りのわりに、
二人のからみが少ないのは私的にはちょっと残念。
松のソロ、ソレアはうまいんだけど、ちょい長い。
全体的にもっと整理するともっとずっと良くなるのでは?
サパテアードがフェイドアウトしていく最後のトナの終わり方はよかったなあ。

19時45分からは男3人そろいぶみ。
ばりばり踊ってたかと思うとさっと崩すといった面白い振り付けの
ゆっくりとしたブレリアのオープニングで
すでに三者三様の個性を発揮。
フラメンコな気合いの伊集院。
生真面目な表情の池上。
まーるい感じでグラシアのある末木。
伊集院と末木の、面白い振り付けでのティエントに引き続きそれぞれのソロ。
池上はアレグリアス。末木はソレア・ポル/ブレリア。伊集院はファルーカ。
回転のときの身体の芯のぶれや姿勢
(ときに肩があがったままになったり、肩が前にでたままになったり、など)
舞台にでていくときの歩き方があまり意識されてないのが残念、などテクニックや
サパテアードの音色にもっとニュアンスの違いがでたらいいな、とか表現に
突っ込もうと思えば突っ込めるけど
まずはこれだけいろんな個性のバイラオールたちがでてきているということだけでも満足。

はい。これからも皆さんがんばってくださいまし。




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