2010年6月22日火曜日

ノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコ

土曜日はアラアルからセビージャ経由でコルドバに移動。

ノーチェ・ブランカ・デル・フラメンコ、フラメンコの白夜は一晩中、
町のあちこちでフラメンコ公演が行われているという、
世界でもここだけのフェスティバル。

町の中心、フアン・セラーノのギターが時をつげる時計台がある、
テンディージャ広場では22時半からエンリケ・モレンテ。
同じく22時半からレプブリカ・アルヘンティーナ通りでは
ピティンゴやライムンド/アマドールが、
メスキータの前のオレンジのパティオでは24時半からドランテス、
2時からは
マドリードのマジョール広場のような 建物に囲まれたコラデーラ広場では
コルドバを代表する歌い手エル・ペレが、
アセルキア野外劇場ではカブレーロとルイス・コルドバが、
と大規模なスペクタクルを中心に、
旧市街の小さな広場でおこなわれる9公演と
あちこちでゲリラ的に行われるパフォーマンスや
映画やコンテンポラリーアート系ビデオの上映などなど
盛りだくさんな内容。
それが全部無料とあって、コルドバ市民も観光客も、
フェスティバル目当てにきた人も
みんなあちこち歩き回って楽しむというわけ。

その中のひとつが日本人公演、フラメンコ・デル・ソル・ナシエンテ。
私打診があってスペイン滞在中の留学生で組んだクアドロでございます。
留学生、とはいっても日本ではプロでばりばりに活躍していた人ばかり。
08年のビエナルにも参加した、萩原淳子と屋良有子に高木亮太がバイレ。
カンテには広重ゆか、ギターに徳永健太郎というなかなかの最強メンバー。

これにベテラン・ギタリスト、ミゲル・ペレスと
歌い手モイ・デ・モロンのサポートが加わって
即製とは思えない、なかなかのクアドロとなりました。
会場はポトロ広場。
フォスフォリート・フラメンコ・センターのある、小さな広場です。
公演は1時半からでしたが9時過ぎからはじまった音響チェックのときからすでに
マイクチェックのために歌っている広重ゆかに通りがかりの人が拍手をしてくれる、
という楽しい雰囲気。
公演前にはロシオ巡礼講のセビジャーナスがあったり
こどもむけのパフォーマンスがあったり
お祭り気分は最高潮。
ほかの公演から流れてきた人もいてだんだん広場もいっぱいに。
楽屋となったフラメンコ・センターでは日本人アーティストのフラメンコをモチーフとしたビデオが上映されていてそれを観に入ってくる人が練習中だったり、化粧中だったりする楽屋をのぞいていく。博物館の展示品の気分?

いよいよ開始。
 広場は満員御礼。
人ごみの中を歩いて舞台に上がる。
オープニングの3人でのグアヒーラ
屋良の黒い衣装でのシギリージャ
高木の渾身のソレア
萩原の、バタ・デ・コーラでのアレグリアス
どれも観客の暖かい拍手と声援に迎えられたのでした。
グアポ〜 グアパ〜 と観客から声がかかり
舞台から降りればそこにいた観客と記念撮影。
グループのプロデューサーだったはずの私は舞台監督さんのように彼らを先導したりで
カメラも持っていったんだけど、 とても撮影できる状態ではなく
舞台をちゃんと観ることができなかったので、今回は批評できる立場にありませぬ。
でもとにもかくにも、お客さんもアルティスタたちもスタッフもみんながみんな、
思いっきり楽しんだ1時間ちょっとでありました。
はい、私も楽しゅうございました。

お客さんはふだんフラメンコ公演にはあまり足を運ばないだろうコルドバ市民がほとんどだったようだけど、それだけに、彼らの舞台は驚きであり、まっすぐに楽しんでくれたようであります。
フラメンコの魔法でいっぱいの楽しい一夜となりました。


またこんな機会があるといいな。

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