2011年5月13日金曜日

ロサリオ・トレド

5月10日火曜日
セビージャ、セントラル劇場での
フラメンコ・ビエネ・デル・スール

2007年に初演され
2009年のヘレス・フェスティバル、
サラ・コンパニアでも上演された作品だ。

最初は録音された音楽にのって
黒いレオタードのロサリオが
バレエのステップを
そこにスカートが加わり

カスタネットが加わり、
エスクエラ・ボレーラとなり
シージョが加わり
クラシコ・エスパニョールとなっていく。

それは幼いときからバレエを踊り
後にフラメンコへと転向した彼女の履歴書でもあり
ロマンチックバレエやボレーラからフラメンコへという歴史のスケッチでもあるのだろう。

マンドリンでのファンダンゴやエル・ビートを
カスタネットで踊ったところに
ホティージャのような民謡を無伴奏で歌うダビ・パロマールが現れ
フラメンコへと誘う。

天からおりてきたフラメンコシューズにはきかえ
ダニ・メンデスのギターソロに引き続き
男装でシギリージャ
深紅の幕をバックに
黒いドレスでのソレア
いずれもきちんと基本をおさえつつ
ところどころに彼女らしい自然な愛らしさがでてくる
時に伝統的なフラメンコにはないような仕草もするのだが
それもまたわるくない。

マラゲーニャのカンテソロのあとはアレグレアス
白いバタ・デ・コーラで踊るのだが
そのバタとあっちにいくな、
どっちにいくんだ、と
けんかし会話しつつ踊るのが楽しい。
自然なユーモアはロサリオならではだ。

3人きりの舞台だが
それゆえに彼女らしさがよけいに際立ち
ロサリオのフラメンコを堪能できる小品。
ただ黒を基調としているのはいいが
個人的にはもっといろんな色があってもよかったのではとも思う。

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