2012年3月5日月曜日

ヘレス・フェスティバル2012 10日目午後 カレーテ

19時からのサラ・ラ・コンパニア
開場前から良い席をめざして
列ができていたものの満席ではない。

まだやっぱり知るひとぞ知る、の存在なのかなあ。

フアン・ホセ・アマドールとマヌエル・デ・ラ・クーラの歌う、
マルティネーテ
シギリージャ
踊りはいつ?
と思った頃にカンティーニャスへと変わり
帽子をかぶりステッキを持ったカレーテ登場。
彼の憧れ、フレッド・アステアを思わせる。
古き良き白黒ハリウッド映画より飛び出たよう。
自由闊達。
フラメンコ舞踊の決まりに縛られることなく、
コンパスの海を自由自在に
ゆうゆうと泳ぎ回る。
普通の舞踊には絶対ないような動き。
でもいつもコンパスの中
決して外れる事は無い。

マラガのバイラオーラ、ルイサ・チカノのソレア・ポル・ブレリアの後、
白いスーツで再び登場したカレーテ。
タラント・ポル・ブレリア
もしくはブレリア・ミネーラ
つまりタラントをブレリアのリズムで歌うのだ。
ピトでリズムをとる
椅子に座ってサパテアード。
Foto; Javier Fergo
グラシア。
歌う。踊る。
ブレリア。
観客に語りかける。
膝をついて踊る。
タンゴ。
全身で観客を楽しませようとする。
見事なショーマン。
座り込んだり
おなかをなみうたたせたり。
とどまることをしらない。
最後はカンタオールにおんぶして退場。

いや〜笑わせてもらいました。

2007年マラガのビエナルで初演された
お客さんが少なくて悲しんでいたカルメン・アマジャを
女装して笑わせた話があるが
彼のフラメンコには
観客を笑わせて元気にする力がある。


フラメンコをまじめなものとしてしか見ない人は
拒絶反応を示すかもしれない。
昨日も観客席からは
「観光客むけだ」
といった声もきこえてきた。

でもね
フラメンコって真面目ばかりじゃないんだよ。
苦しみ、悲しみ、痛みのほかに
喜びや笑いだってあるんだよ。

1940年生まれというから71歳。
マラガに行くアルティスタたちが必ず顔をだしたという
カレーテが毎日でていたタブラオも今はないが、
アルティスタのためのアルティスタ。
フラメンコを熟知したアルティスタたちを
最高に楽しませるアルティスタ。
カレーテ。
Foto; Javier Fergo

ぜひ一度はみてほしい。



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