2012年9月18日火曜日

ホアキン・グリロ「フラメンコの海」

今年のヘレスのフェスティバルの閉幕を飾った
ホアキン・グリロ「フラメンコの海」

タイトルこそ同じだが
衣装、出演者、舞台美術。
内容は大きく変わっていた。

舞台は船となり
出演者たちは船乗りというか海賊というか難破した人というか
といったいでたち。

Antonio Acedo

アレグリアス
ファルーカ
ソレア・アポラー
ブレリア

踊る曲は変わらないものの
ヘレスでいたコンテンポラリーの踊り手も
トルコの美しい笛の奏者も姿を消したので
イメージからしてまったく違うものとなった。
ヘレスではモラオに捧げられたあのモラオのギターで一人で踊ったブレリアもない。

グリロの姿かたち、そして動きの美しさは特筆もの。
時折わざと姿勢を崩すことはあっても
いつでもきちんとしたコロカシオンなのにはほれぼれする。
もちろん彼の十八番の音楽のようなサパテアードもすばらしいが
手の動きひとつをとっても
決まるべきところにすっと手が決まる。
足をすっと後ろにひいてのばしたファルーカの形のみごとさ。
今一番、美しいかたちをみせることができる踊り手だろう。

アントニオ・ガデスやホセ・アントニオがかつてそうだったように。

グリロのすごさは
サパテアードやコンパスだけではないのである。

Antonio Acedo


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