2013年9月19日木曜日

ララチ・デ・シャロン

 シャロン・サピエンサは1974年地中海の小国マルタ生まれ。
フラメンコにひかれてセビージャ留学。
マティルデ・コラルやファルーコに学び
ファルーコ一家とは舞台で共演。
後、マネージャー/プロデューサーに転向。
フアン・オガージャやソラジャ・クラビホ、
ベレン・マジャやイサベル・バジョンをてがけ、
若手舞踊家によるフェスティバル、ララチ・フラメンコは
セビージャで10年続き、パリやマラガでも行われた。
今年の2月13日心臓病で亡くなった。
あまりにも突然で彼女を知る多くの人たちの衝撃は大きかった。
彼女にオメナへを。
なにかをしたい。
そんなアルティスタや彼女の友達の思いが結晶したのが
9月18日セントラル劇場で行われた
「ララチ・デ・シャロン」
会場を埋めたのは彼女の友達たち。
一般に入場券は発売されなかった。


亡き人を悼む詩を踊るアリシア・マルケス
オーストリア出身でセビージャのタブラオなどでも活躍するフランセスカ・グリマは
テンペラメントいっぱいにシギリージャ。
エドゥアルド・トラシエラのギターソロにつづいて
ラ・トレメンディータはビダリータとブレリアを。
フアン・オガージャはアレグリアス。
無伴奏になったあとからのコンパス感がすごい。

マティルデ・コラルは早世した生徒を傷みスピーチ。
娘に支えられて歩くマティルデは涙をみせながら
クラスでそうしていたように腕を動かす。
その動きのなんともいえない美しさ。

クーロ・フェルナンデス、ペパ・バルガスの歌で踊るソラジャ・クラビホ。
マントンをまきつけてソレア。
イサベル・バジョンはヘスース・トーレスのギターでファルーカ。
最新作で踊っている曲だ。
しっとりと深い。
ハビエル・ラトーレは昨夜も踊った
レクイエムからマルティネーテ。
同じ曲だが舞台のコンディション、照明もあって
よりいっそう美しく、哀しい。

シャロンの両親そして夫君の涙こらえてのスピーチ。
誰からも愛された彼女の姿がよみがえる。

最後はフランシスコ・ベラスコのカパ使いが美しい
「はかなき人生」

天国からこの公演をプロデュースしたシャロンの笑顔が目に浮かぶ。
ありがとうシャロン。
アスタ・シエンプレ。


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