2014年1月23日木曜日

「トリアーナのマントンシージョ」

 1月21日セビージャのロペ・デ・ベガ劇場で行われた公演
「トリアーナのマントンシージョ」
を観てきた。

闘牛場のようなついたて
アーティストの写真、マントンをかけた机、
セビージャ風家具とよばれる、
フラメンコの舞台でもおなじみの赤と緑にペイントされた木の椅子。
昨年閉まってしまったトリアーナのバル、
マントンシージョそっくりの舞台装置。
主人のホセ・レリダがカウンターのむこうで酒をつぐ。

マントンシージョの開店は遅い。
22時だったり23時だったり。
にぎわうのは24時以降。
食事や仕事を終えた人たちがやってくる夜のバル。
ホセは90年代にはトリアーナ橋のそばでアルトサーノというバルをやっていた。
トリアーナ生まれのトリアーナ育ち。
フラメンコの中で育ってきた。
だからいつもバルにはフラメンコたちがやってきた。
アルティスタ、アフィシオナード、ヒターノ、パジョ、外国人
一杯やりながらCDでかかる古いフラメンコに耳を傾けたり
おしゃべりしたり。
時にパルマやギターがはじまりフィエスタになる。
ビエナルのあとなどは仕事を終えたアルティスタたちと飲み明かしたりもしたものだ。

そんな店によく顔をだしていたギタリスト、
エミリオ・カラカフェのギターソロで始まった。
時が引き戻される。
あの店であったあんなことこんなこと
あんな人こんな人。

チケテテが歌い
カルメン・レデスマが踊る。
タンゴ。ブレリア。ソレア。
気取らないフラメンコだ。

かつて踊り手としてローラ・フローレスの一座などで活躍した、
アントニオ・エル・コルドベスとパコ・ベガが絶品。
エレガントにゆったりとマルカールして
ばしっときめてくれる。
なによりもその姿勢がいい。
パコのブラソはトリアーナらしい。
宝くじ売りを演じたサルーもそう。
トリアーナ・プーラででたこともあるサルー。
すっと出てさっと帰る。
何もしないのに味がある。
昔ながらの足取り。

マヌエル・モリーナとチケテテの昔語り。
その昔。およそ半世紀も前のこと。
グループ組んでいた二人が
かつての歌を二人で歌う。
 リラックスして楽しんでいるようにみえる。
それは彼らだけでなく
ギターのエミリオやメルチョール・サンティアゴ、フラン・コルテス、
歌のホアキーナ・アマジらも
満員の客席も同じ。
実際

小芝居もいやみなく自然で
時が戻っていくようだ。

フラメンコがあるのは劇場やタブラオの舞台だけではない


0 件のコメント:

コメントを投稿