2014年3月7日金曜日

ヘレスのフェスティバル2014十四日目マヌエル・リニャン「ノマダ」

マヌエル・リニャンの新作「ノマダ」初演。
前回の「タウロ」がよかっただけに期待は高まる。

始まりは超速のカーニャ
©Fetival de Jerez Javier Fergo

女3男3の群舞の中にリニャンもいるのだが
いつも真ん中で踊っているとかではなく完璧に群舞の一員として踊っている。
これって滅多にないことだよね。
でその振付け。
カーニャなんだけどブレリアですか、ってくらいに
かつてないくらいのものすごいスピード。
カーニャの情緒もあったもんじゃない。
めっちゃ細かいフラメンコらしい仕草にあふれているんだけど
まあとにかく忙しい。
これはもう全体を通してで、見終わった印象は
世界陸上か五輪かってくらいに速い。
くるくるくるくる。
フォーメーションをかえサパテアードしてポーズをきめて。
忙しくせわしない。
そういや国立バレエへの振付けでもこれと同じように椅子をつかって
忙しい振付けだったよな、と思い出した。

群舞でのソレア。

リニャンのソロのシギリージャでは
歌みっつを続けて2個半まではひたすらマルカールだけという掟破り。

でもその後またスピードアップしちゃうわけでございます。

タンギージョは女の子たちがラップのように歌い男の子たちが踊るかと思うと

リニャン登場。
歌い手/ギターグループによるカディスのタンギージョと交互にみせる。
それがやがてサパテアードへとなり
アバニコつかって5人の群舞

ラモン・モントージャのロンデーニャをリニャンが踊り

ベルディアーレスへ。

ファンダンゴ・デ・ウエルバ
バタ・デ・コーラとマントンの華やかなアレグリアス・デ・コルドバ。
バタはデザイナーもののような感じでおしゃれだけどちょっと踊りにくそう?

タラント/タランタ/グラナイーナも
歌にかまわず速いリズムで。

最後はベレン・マジャの公演で踊ったのと全く同じカラコーレス。
赤いバタ・デ・コーラに黒のマントン。

唯一白いTシャツが黒に変わっただけという。。。
自分の作品にもこれをいれたかったんだろうけど
同じフェスティバルで全く同じ人の同じ振付けを2回みるのは変な感じだ。

リニャンらしいセンスの良さもみられたし
はっとするような瞬間もあった。
照明は美しく魅せてくれた。
でも、でも、である。

若さ、なのかなあ。
ギタリストも若い人は早弾きで音を詰め込む。
静寂も音楽。
間合いをうまく取る方がずっとアルテだ。
と私は思います。
もう少し止まることができたならもっとずっといいのに。



ビデオはこちら

0 件のコメント:

コメントを投稿