2015年3月6日金曜日

ヘレスのフェスティバル14日目その1ダビ・カルピオ、マヌエル・バレンシア、パブロ・マルティン、マヌエル・リニャン「ソロス」

ヘレスの歌い手ダビ・カルピオとギタリスト、マヌエル・バレンシア、そしてバスク地方のビトリア出身のコントラバス奏者パブロ・マルティンが出会ったのはヘラルド・ヌニェスのグループの一員としてだった。ヘラルド抜きでも何かをしてみようというのが彼らの試み。そこにグラナダ出身マヌエル・リニャンが加わってこの公演「ソロス」が実現した。

舞台上手に椅子が縦に一列4脚並んでいる。下手には斜めに二つの椅子とコントラバス。
コントラバスのソロのソレアにギターが加わり、歌もはじまり、そこに黒いバタ・デ・コーラのリニャンが加わる。そのバタさばきの見事なこと。そしてスカートをはいていながらも男性的なラインを崩さない、そのかっこよさ。女性のバタではない、男性のバタならではの魅力。

マヌエル・バレンシアのギターソロ。ヘレスのギターの系譜を脈々と伝える見事なソロだ。力強さと繊細さ。その両方を兼ね備えた素晴らしいフラメンコ。そこにコントラバスが加わっていく。

© Festival de Jerez/Javier Fergo
コントラバス伴奏のマラゲーニャ。
タンゴ・デ・マラガはカンテソロで始まり、ギターが加わり、そこに踊りが加わる。リニャンのタンゴにはグラナダ風がところどころに顔をだす。オレ!

© Festival de Jerez/Javier Fergo
 ダビ・カルピオが無伴奏でマルティネーテ。そこにからむリニャン。果ては歌い手の手をとり向きをかえたり。こういうちょっとしたユーモアも楽しい。
ダビの歌も多種多様なものを熱唱。さすがのアフィシオンを感じる。

© Festival de Jerez/Javier Fergo
コントラバスのソロからブレリアへ。そして最後はソレア。再びバタ・デ・コーラのリニャン。
© Festival de Jerez/Javier Fergo

 いい歌といいギターといいコントラバスといい踊り。
上質な音楽と舞踊。シンプルな4人だけの舞台は今年のフェスティバルの作品の中でも出色の出来。もう一度ぜひ観たい。


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