2016年10月30日日曜日

タブラオ・ガルロチ ヘスース・カルモナ

誘ってもらってようやく初ガルロチ。第2部を観る。

いやあ、参りました。
最後を飾ったヘスース・カルモナのアレグリアス。
素晴らしいの一言。上手から舞台へ、わずかな階段を上っていくその瞬間から既に足取りはアレグリアス。軽快、軽妙、明るく、さわやか。
カディスの街のあの明るい陽光やきらめく風が感じられるようだ。
超絶テクニック。サパテアードも回転も素晴らしいの一言!完璧!
形の美しさはもちろんだが、多様さにも脱帽。教科書のような技のデパート。
が、その技術が、フラメンコを表現するための技術であるということが素晴らしい。コンパスの中を自由自在に動き回り、コンパスを呼吸する。細部がいい。レマーテの切れ味。
ただただ オレ!
その昔、アントニオ・カナーレスやハビエル・バロンがスペイン国立時代に、稽古の後、コンパスの中にどうパソを入れるか、どうアクセントつけるか、などという感じで遊んでいた、という話を聞いたことがあるが、そんな感じで、コンパスと遊んでいる、コンパスを楽しんでいる、という感じ。
息をもつかせず、フラメンコの醍醐味を堪能させてくれる。

ルシア・カンピージョのバタ・デ・コーラでのカスタネットでのシギリージャも美しく、女性らしい、伝統的な形と現代的なテクニックが見事に調和されている。コルドバ出身インマクラーダ・アランダのソレア・ポル・ブレリアもいかにもフラメンコ、という感じで悪くない。
これらを支えるビクトル・トマテのギターの素晴らしさ。
歌のロレート・デ・ディエゴは、強く歌う時の声の質感がカルメン・リナーレスのよう。音程もいい。もう一人の歌い手、ジョナタン・レジェスもフラメンコな声を聞かせる。

こんないいグループはスペインのタブラオでもなかなかお目にかかれない。是非是非足を運んで自分の目で確かめてください。

なお、夜遅かったので食事ではなく、タパを二人で二つ頼んだのですが、そのどちらもすっごく美味しかったです。タラのブニュエロ(ほぐしたタラのクリームコロッケ風のもの)とマッシュルームのアヒージョ。マッシュルームはスペインで普通あるものよりもずっと小さいのですが、香りが高い。ワインもグラスで頼めるし。

次回は一部を見に行くつもりです。 ショーだけでなく、食事も楽しみ。









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