2017年3月2日木曜日

ヘレスのフェスティバル マヌエラ・カルピオ「アル・コンパス・コン・ス・ヘンテ」

カンテにはマカニータ、エンリケ・エストレメーニョ、フアン・ホセ・アマドール、タニェ、フアニジョロ、ギターにはフアン・ディエゴとフアン・レケーナ、パルマにカルロス・グリロ。ブレリアにディエゴ・デ・マルガラやルイス・ペーニャが一振り見せる。
歌もギターもブレリアも素晴らしく、ほぼ言うことなし。
だが肝心のバイラオーラが、ブレリア以外全滅。

幕開けのアレグリアス。歩き方が舞台の上の歩き方ではなく、まるで自分の家の居間か何かのよう。サパテアードを始めると大きくコンパスを外す。振りも何もあったもんじゃない。サパテアードに集中するあまりか手をだらんとさせたり、と、この人は本当にプロの踊り手なのだろうかと愕然とする事態。

プレスリリースによると、ヘレスの舞踊教室で学び、昔、タブラオに出たこともあるそうなのだが、いや、一体何を学んできたのだろう。

続くブレリアは彼女抜きで男たちのフィエスタ。これは気持ち良く、フアニジョロの弟イスラエルのヘレスらしい一振り、ディエゴの優雅な一振りを楽しめたのだが、シギリージャでもソレアでも彼女は一緒。
Javier Fergo para Festival de Jerez

エンリケの熱唱で、ソレアはマヌエラ・カラスコ風なことをするのだが、いかんせん彼女はマヌエラ・カラスコではないし、体づかいも何も全くできてないので残念を通り越して悲しい。マカニータが力の入ったソレアを歌おうが、一緒。
Javier Fergo para Festival de Jerez

記者会見で話していた通り、心を込めて、入る。気持ちはある。でも基本となる技術がないのだから何もできないのだ。
Javier Fergo para Festival de Jerez

アルティスタを選ぶ目はあるのに、自分を客観視できていない。おそらく他の人の舞台を見ることもほとんどないのではないか。見ていたら、もう少し、踊りの言葉が増えて、形だけでも真似するとかあると思う。それとも私はこれ、と自己肯定で突き進んできたのだろうか。謎。
Javier Fergo para Festival de Jerez

結論。ビジャマルタ劇場で主役を張るべき人ではない。

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